TEDで英語のリスニング力を伸ばす効果的な学習法は、ディクテーション一択

  • URLをコピーしました!

ちょっと前から、「独学で英語学習するなら、TEDがいい」と言われていますよね、

実際どうなのか?気になるところです。

そこで、

本記事では、TOEICスコア920点、TOEFL iBTスコア110点の筆者が、独学でも結果がでる!TEDでリスニング力を伸ばす、正しい英語学習法を紹介しています。

TEDをただ聞き流しするだけでは、リスニング力は伸びません。

重要なのは、ディクテーション(dictation)という学習方法を併用すること!本記事では、この英語学習のやり方を、5ステップで紹介しています。

ところで、語学学習には欠かせない、ディクテーションって、みなさんご存じでしょうか?

ディクテーションとは、音声を区切りながら聞き、聞いた内容を書き取る学習法です。要は、文字起こしです!

そして、TEDの動画は、語学学習に効果的なディクテーションと、とっても相性がいいのです。

この2つを組み合わせて、正しい手順で勉強すれば、独学でもリスニング力は伸びます。TOEICスコアも伸びます。

ただ、本題に入る前に、ひとつだけ、注意点があります:

本記事では、現状、基礎英語力があり、かんたんな日常会話ができる英語初心者が中級レベル以上へステップアップするための方法をお伝えしてます!

例えば、大学レベルの講義を理解できるようになりたい!仕事で英語が使えるようになりたい!という方に、おすすめの記事です。

TED動画の話し手は、みんなネイティブレベルなので、英語の基礎がない状態で聞いてしまうと、聞き取れない→落ち込む→挫折の可能性が高くなります。なので:

具体的には、下記のスコアアップを目指す方向けの、TED活用法です:
TOEIC 500~595点→800点前後
(外資系企業の場合800点で英語力での足切りはなくなる※)

TOEFL iBT 50点前後→80~90点前後
(一般的な米国の4年制大学の出願ラインが70~80点※※)

英検2級→英検準1級

※外資系企業の足切りライン目安については、こちらを参照
※米国大学での出願ライン目安については、こちらを参照

それでは、さっそく見ていきましょう!

目次

TEDはリアルな英語が、聞いて読めるので、リスニング強化に最適

本題に入る前に、TEDについてサクッと説明しますね!

TED(Technology Entertainment Design)とは、世界のさまざまな分野の専門家や著名人のプレゼン(TED talkと言います)を、動画で無料配信している非営利団体。

ideas worth spreading(広める価値のあるアイデア)」の理念のもと、様々なバックグランドの話し手が、自分の専門分野、研究分野、体験談、社会的思想などなどを、5〜20分ほどのプレゼン形式で発表しています。

では、なぜTEDの動画が、他のどの動画よりも、リスニング学習に向いているのでしょう?

理由は5つあります:

  • 日本語と英語の字幕が見れる

    TEDの動画は、日本語字幕でも英語字幕でも見れます。日本語字幕で、内容の把握ができ、英語字幕で、話し手が発している英単語が一語一句追えます。

  • 動画の文字起こし(Transcript)があるので、気になったことろは読み返せる

    TEDでは字幕のほか、プレゼンの文字起こしが読めるのです!これって、すごく便利ですよね。

    字幕だとすぐに消えてしまいますが、文字起こしを見れば、聞きながら文章を追っていくことができます。気になったところは何度でも読み返せます。

    さらに!

    この台本、動画を再生しているときは、話し手が「今」話している箇所を、随時ハイライトして追ってくれるのです。

    下のスクショのように、今、動画の内容がどこまで進んでいるのかが、一目でわかるようになっています。


    【出典:TEDのホームページの画像を編集してます】

    なので、動画を聞いてて「あれ、今どこまで進んでるの?」と迷子にならないので、リスニングに集中できます。


  • お題が豊富で、自分が興味のある分野の英語力が身につく

    TEDは世界各国のいろいろな専門家が、素人でもわかるように、あらゆる分野について解説してくれます。

    最新テクノロジー、環境問題、心理学、デザインなどなど分野は多岐にわたります。

    最初は、簡単なお題からはじめて、TEDに慣れてきたら、自分が興味のある分野のTED talkをどんどん見ていくのがおすすめです。英語力も身につき、知識も身につきます。

    💡特に学生さんの場合、自分の学部や専攻のトピックを選べば、その学問の専門用語も把握できるので、おすすめです!

  • PC、スマホアプリですきま時間を活用できる

    基本的に最初は、PCでTEDを活用するのがおすすめですが、スマホアプリを入れておけば、すきま時間を活用できます。

    おすすめの使い方は、既に内容を把握したTED talkをすきま時間にスマホで何度も聞くこと。

    なぜなら、何度も聞くことで「分かったと思ってたけど、実は分かってなかった!」という箇所に気づけます。

  • 聞き手の心をキャッチする、リアルな英語の言い回しや、”間”などが分かる

    基本的にTEDは、その分野の専門家が、素人に対してプレゼンをするスタイル。

    なので、聞き手に伝わりやすい言葉で話しているのはもちろん、面白いつかみを入れたり、話しの間だったり、聞き手の共感や関心をグッとつかむ話し方をしています。

    特にビジネスマンの方には参考になると思います。

    そういう、ネイティブならではの表現って(スラングを含め)、なかなか教科書では分からないし、ガチガチのビジネス英会話学校に行ってもわかりませんよね?

TEDは、聞いて、読めて、何度も見返せるので、リスニングを鍛えるにはもってこいです。

留学して海外の学校で勉強したい方も、ビジネスパーソンとして、がつがつ海外で活躍したい方も、英語のレベルアップに活用しない手はないです。しかも、無料!

ステップ1.日本語字幕で内容を理解する

TEDについて分かったところで、さっそく、肝心のディクテーションのやり方を、説明していきます:

(※ちなみに、ディクテーションに向いているTED talkの探し方は、記事後半でご紹介するとして、まずはディクテーションのやり方を、ご説明します!)

と言うのも、まず、ディクテーションの流れを把握して頂き、「これは、自分にできそうな勉強法か?」を先に判断してもらったほうがいいと思ったからです。

正直、この方法はちょっと大変!でも正しい方法で続けることで、着実にレベルアップします。

それでは、本題へ:

まず、TED talkの動画ページはこのようなレイアウトをしてます(※PC版)。

上に字幕付きの動画、下に文字起こしがあります。動画と文字起こしは、言語が変えられます。

ディクテーションの最初のステップは、動画を日本語字幕で、最後まで止めずに見ることです。そして、内容を把握すること。

事前に内容を把握することで、その内容に関連した英単語が事前にあたまにいくつか浮かぶと思います。

例えば、環境問題の動画を見ているなら、”environment”とか”carbon dioxide”とか。

予備情報があるので、あとでディクテーションする際に、100%聞き取れなくても「これ、もしかしたら、この単語かな?」と予測ができるようになります。

TEDに慣れてきたら、いきなり字幕なしで聞いても全然OKです。でも、最初はハードルを低くして実践するのが、挫折しないコツです!

TED talkを日本語字幕で流し聞きするだけで、学習しているつもりになっている人、けっこう多いと思います。

でも、これだと結局「内容も把握できないし、聞き取れないし、何だかよくわかんない」と挫折してしまう可能性大です。

ステップ2.英語字幕を見ながら聞く

日本語字幕で内容が把握できたら、今度は英語字幕でtalkを聞きます。動画の右下のアイコンをクリックし、”English”を選択します:

出典:TEDのホームページの画像を編集してます

英語字幕で聞くときは、「どのような英単語が使われているのか?」、「どのような文章が出てきて、どのような言い回しがされているのか?」に注目します。

また、英語字幕を見ることで、自分が知らない単語が出てきても、辞書ですぐ調べられるし、発音もわかるので、一石二鳥。

ステップ3.文章で区切って、ディクテーションする

内容の把握と、talk中に登場する英語が、なんとなく把握できたら、いよいよディクテーションです!

ここで、ちょっとおさらい:

ディクテーションとは、音声を区切りながら聞き、聞いた内容を書き取る学習法です。要は、文字起こしです!

聞いた音声の議事録を作るつもりで、どんどん聞いて、どんどん書き取っていきます。

やり方はかんたん:

①ノートと、ペンと、採点用の赤ペンor蛍光色マーカーを準備する

②動画を最初から再生する

③話し手が1文章話し終えたら、動画をストップ

④ノートにその文章を一語一句、書き出す。聞き取れなかった箇所は、空欄にする

⑤3~4を動画が終わるまで続ける

ディクテーションは、海外でメジャーな語学の学習法です。単語を聞いて(インプットして)、それを紙に書く(アウトプットする)ので、新しい単語が記憶に定着しやすくなります

また、聞いた単語や文章を書くことで、単語のスペルも覚えられ、文章の構造(言い回し)も覚えられるので一石三鳥。

余談になりますが、わたしは高校卒業まで、非英語圏はアジアで暮らしていて、現地の学校に通っていました。

その学校では、英語の他に2か国語勉強するのが必須で、語学系授業で必ずやってたのがディクテーションでした。

授業の終わりに、単語リストや短い文章集が配られ、次の授業の頭でディクテーションをします。これを繰り返すことで、自然に単語や文章表現、発音などが身につくのです。

ステップ4.答え合わせをする

動画の最後までディクテーションできたら、答え合わせをします。

動画の文字起こし(transcript)と、自分が書き取った内容を照らし合わせて、採点します。

動画の左下のほうにあるTranscript用のプルダウンから、”English”を選択すると、英語の文字起こしが見れます:

出典:TEDのホームページの画像を編集してます

採点方法は次のとおり:

①まず、必ず、ディクテーションの空欄部分=聞き取れなった箇所に、赤ペンなり蛍光色ペンで線を引く

②transcriptとディクテーションノートを照らし合わせて、ノートの空欄に正解を書いていく

③スペルミスなど細かいことは、とりあえず後回しでOK。

ここまで出来たら、採点したノートを眺めてみる。

できばえは、どうですか?

おそらく、最初は、赤や蛍光色だらけになると思います。動画の内容がすべて聞き取れず、ディクテーションノートも穴あき・空欄が多くなります。

でも、大丈夫!

続けることで、ちょっとずつ、そのノートが文字でびっしりになる日が来ます。

そして、ディクテーションしたノートは毎回、記録として大事にとっておきましょう

ディクテーションしたら、必ず聞き取れなった箇所(=書き取れなかった箇所=理解&アウトプットできなかった箇所)に赤ペンをいれ、今日のできを確認する。

そして、ノートは捨てずにキープし、自分の学習進捗を振り返って目視できるようにします。

語学を身につけるのって、とっても大変なことですよね。

しかも、英語なんて自分でTED見るなり、本を読むなり、参考書を開くなりしないと、日常生活でふれることなんて、まずない!

だからこそ、ディクテーションノートをためて、自分の成果を日々確認するのが、継続のコツです。

ステップ5.もう1回聞いて声にだす

さて、ディクテーションの採点が終わったら、もう1回動画を最初から流します。この時点で、かなり疲れていると思いますが、あとちょっと!がんばりましょう!

動画を聞きながら、自分の採点ノートを見て、聞き取れなかった箇所の英語を徹底的に聞き直します。聞き取れるまで、何度も聞きます。そして、できれば、声に出します。

「声に出す」のは、ディクテーションの「書く」という行動と同様、アウトプットになります。

「聞いたら、出す」を繰り返すことで、記憶に定着しやすくなります。なので、声だしは絶対おすすめです。

talk内容が聞けるようになるまで、「聞いたら出す」、「インプットしたらアウトプット」をひたすら繰り返す。

TED talkの選び方

ここまでで、ディクテーションの具体的な方法を説明しました。

けっこう大変ですよね?でも、リスニング力は断然レベルアップするので、ぜひ続けて頂きたいです。

ただ、

「TED talkっていっぱいあるし、いざやるとなったら、どの動画がいいの??」と思いますよね。

最初は5分前後の、短い動画からはじめるのがおすすめです!なぜなら:

  • 内容が簡潔なので、理解しやすい

    短い動画は、主張、理由、例、反対意見、結論がとても分かりやすくまとまっています。

    また、主張、理由、体験談、というパターンも多いので、TEDに慣れていなくても、ストレスなく聞きやすいです。

  • アニメ動画が多く、内容が把握しやすい

    短い動画は、アニメになっていることが多いので、初見でも直感的に内容が把握できます。

    もちろん、人がカメラに向かって、話しかけている動画もあるので、「口の動きを見たい!」と言う方は、そういう動画でチャレンジするのもOKです。

  • 教育系・ドキュメンタリー調で発音が聞き取りやすい

    短いアニメ動画のほうが、ナレーションの発音が、きれいなアメリカ・イギリス英語のことが多いです。

    単語をはっきり話してくれるので、非常に聞き取りやすいです。

はじめは、無理せず、ハードルの低い、5分前後のアニメ調の動画から挑戦します。

慣れたら、10分、15分、20分と長い動画にチャレンジ。

最終的には、自分が好きな動画の内容が把握できるレベルまで、リスニング力を鍛えるのがおすすめ!

TED talkの探し方

さて、どのようなTED talkが、リスニング力アップに向いているのかが分かりました。

次は、実際にTED talkを探してみましょう!

これも、やり方は簡単!

まず、TEDのホームページにとびます。※PC版がおすすめ(transcriptや字幕が読みやすいので)。

下のスクショのように、トップページには「言語」、「動画の時間」、「トピック」を設定するプルダウンがあるので、1つずつ設定していきます!

①言語は”Languages”のプルダウンから、「日本語」を選びます。そうすると、日本語字幕と日本語文字起こしがある動画が、検索できます。

出典:TEDのホームページの画像を編集してます

②次に、お隣の”Duration”プルダウンから、”0-6 minutes”を選択。これで、動画の長さを設定できます。

出典:TEDのホームページの画像を編集してます

③最後に、トピック・お題を選択。最初は、お題は気にせず、練習に向いている聞きやすいナレーションの動画を探すのもあり。

出典:TEDのホームページの画像を編集してます

④設定が終わったら、たくさん動画が出てくるので、自分が内容理解できそうなタイトルの動画をクリック

出典:TEDのホームページの画像を編集してます

とりあえず再生して聞いてみます。「早口だな、なまってるな」など直感で「聞けない!」と思ったら、検索ページに戻って、他の動画をチェックします。

4、5タイトルクリックすれば、ちょうどいいのが見つかります。

最初は、「何となく聞き取れそう!内容がわかりそう!」と直感的に思った動画を、がんがんディクテーションするのがポイント

TED初心者におすすめの動画

参考までに、はじめてのディクテーションに向いている、TED talkをいくつかピックアップしてみました!

まとめ

本記事では、TEDでリスニング力を徹底的に鍛えるための、ディクテーションの方法についてご紹介しました。やってみると大変です。でも!

「書く」「声に出す」というアウトプットとセットで行うので、自然に英語が身につきやすいのが、最大のポイントです。

挫折せずに続けるコツは、ハードルが低いTED talkからチャレンジすることです。

そして、最終的には「自分が聞きたいtalkを、すべて聞き取れるようになる!」という気持ちで、ゲーム感覚?のようにレベルアップを目指すと、たのしく続けられます。

英語を身に着けたい理由は様々ですが、きっと、英語を使ってやりたいことがその先にあるはず。本記事がちょっとでも参考になったらうれしいです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる